非認知能力について

 

最近注目されるようになった「非認知能力」とは、IQなどのテストで測れる「認知能力」とは異なり、自尊心・自立心・自制心・自信などの「自分に関する力」や、リーダーシップ、協調性・社会性・思いやりなどの「人と関わる力」を表す能力だそうです。この言葉をネットで検索してみたところ、この教室の活動と関係していると思われる記事や論文がヒットしました。以下にいくつか引用します。

・幼児期に「認知能力(読み書きや計算など)」を高めることは、その後の人生の成功や安定とあまり関係がない。

・非認知能力を養うことが、将来の学歴、所得、昇進などの社会的成功や、心身の健康に大きく寄与する。

・非認知能力は、子ども主体の遊びで育つ。遊びこむなかで、やる気、意欲、粘り強さ、探求していく力が身についていく。

・学生時代にリーダーを経験した人は、経験しなかった人に比べて就職後の賃金が高くなる。

・リーダーシップの経験は、高校時代の学力や学歴によらず、プラスの影響がある。

・非認知能力は、学力テストやIQテストで測られるような認知能力を向上させる。しかしその逆は観察されない。

・認知能力は短期間に失われてしまうが、非認知能力は長期間失われず、成人後の社会的・経済的成功をもたらす。

・非認知能力は「誰かに教わるもの(Taught by somebody)」であり、その獲得には環境がとても重要である。

・非認知能力の獲得には幼少期だけが重要なのではなく、中学生や高校生になってからの経験も非常に重要で、成人後でも鍛えて伸ばせるものである。

 さて、ティニータイニーでは勉強に関係ないと思われる行事もたくさんありますが、実はそれが「非認知能力」を高め、その「非認知能力」がテストの点を上げるとすれば、いろいろな行事は勉強に役立つことになりますし、その後の将来を支える経験にもなり得るのではないでしょうか。例えば、リーダーの経験は学校では限られた人しか経験できませんが、ティニータイニーの合宿では中3生になると全員に何度も経験させます。それが子どもの成長や将来にとって大切だと考えてきたからです。また、「非認知能力」が「子ども主体の遊び」のなかで育つとすれば、ティニータイニーはまさにうってつけの環境です。夏合宿やスキー合宿ではほとんどの時間を生徒は自由に遊んで過ごします。スマホやゲーム機は禁止していますから、上級生から下級生までみんなで遊びを工夫し、そのなかで人との関わりかたを学んでいきます。こういう遊び方ができる環境は、今は他にはあまりないかもしれません。

 塾の役割はテストの点をあげることですが、それと同じかそれ以上に、リーダーシップや社会性などの「非認知能力」は重要であるとティニータイニーでは考え、それを伸ばすための活動を続けてきています。

小学生から高校生まで一緒に遊びます
小学生から高校生まで一緒に遊びます